伊賀の里モクモク手作りファーム視察報告書
平成26年10月21日午前10時
事務所にて
参加人員:千綿議員、西岡議員
社長より説明
平成元年当時地元の養豚農家16軒でハムの加工を始める、当初はなかなか売れなかったが年末のお歳暮で年間の赤字が解消、消費者の要望でハムやソーセージの体験教室を始めることになった。
JA婦人部や女性の団体などにPRする事で、体験教室は順調に増えて行った。
平成7年国の補助をもらい国有林を払い下げてもらい現在の土地を購入しモクモク手作りファームの原型が出来る。
当時地ビール製造にも取り組み、地域の農家に協力してもらい水稲、大豆、などを生産してもらい、水稲は小分けして販売し(10kg/5000円で販売)、大豆は豆腐にして販売。
現在は水稲を100haで生産してもらっている。
イチゴのハウスを70a、ブルーベリー70a、乳牛33頭、トマト40aを当ファームで生産。
現在会員数4万8千人でインターネットによる販売が14億円
ファームに来場される方が50万人/年で(その中で15万人は買い物のみで中には入られない)
大阪や名古屋でビュッフェスタイルで飲食店を8店舗ほど経営(その来場者が80万人)
全体の売り上げ53億円
直売所の手数料は15%
現在の生産物
地ビール(地元産ビール麦で生産)、パン(地元産小麦で生産)、おかし(乳牛で取れた牛乳を使用)、
プリン、ジェラート(乳牛で取れた牛乳を使用)、ジャージー牛乳(乳牛で取れた牛乳を使用)、
イチゴ(自社生産したもの)、野菜(地元強力農家より)、米(地元強力農家より)、現在ハムやウィンナーの豚は三重県内の酪農農家より調達。
成功の要因
- ハムやウィンナーの体験をされた方は、市価より高いハムウィンナーを購入される、通常の買い物では安いものしか買われないが、体験などに来られた方は自分で体験したものであり、非日常をと言う事で通常より高いが買っていただける。
- 現在は修学旅行での来場者が多い。修学旅行で体験することにより大きくなってもまた来場していただける。
- 4万8千人の顧客が支えてもらっている。
所感
- 場所も決して便利な場所では無いにもかかわらず、年間で50万人もの来場者があるのは農業体験が出来ると言うことが寄与していると考える、観光農業という視点で考えると佐賀市でも十分に対応可能だと考える。
- インターネットでの販売高が14億円という、入会金2千円のみで無料の入園券を配布と手居るとのこと、経営の基本にまで育っているとのこと、やはり体験された方は購入に結び付いている。佐賀市でも市役所が管理するホームページなどを作り、農産物の販売などをやってみる価値はあると思う。
- 製造して販売だけをするには販売先が必要だが、このファームにはお客さんが来て貰う事で、小麦はパンへ、野菜はビュッフェで、イチゴなどもお菓子としてスイーツとして販売することで販売単価が上がっている。
- 26年前から6次産業化を始められている先見性には恐れ入るが、佐賀市でも十分に対応可能だと感じる。
- 農業が雇用を創出できると感じる。佐賀市でも新たな取り組みとしてこう言う産業を創出することで雇用の創出をしていくべきだと思う。
入場せずに農産物が買える直売所
出されている農家の顔写真
唐辛子が付いたまま売られていた。
落花生も枝を付けたままでの販売
一人のデザイナーが統一したサインをデザインすることによって統一感が出ている。
直接消費者の声を社長に届ける仕組み。
ファーム内で作ったものなどを材料としてビッフェスタイルで出されていた。